超不真剣談義

ちょっと前、某所で”一千万部売れる文庫を書くためにはどうしたらいいか”というのが議論されていたのを受けてのアレです。

「ということでゆとり教育が産んだ負の遺産どもの意見を聞いてやろうかと」


「あなた自分の趣味他人に押し付けてません？」


「とりあえずスト－リーはボーイミーツガールみたいなのなんでしょうか？」


「まあ最近の流れを汲むならそうなるのかなあ、テルミット爆弾作る話書いてもつまらないだろうし」


「何故そこで化学室で作れる爆弾が出てくるかは分からんが、まあそういうことだろう。そこからならファンタジーでもなんでもできるしな。」


「そうすると主人公、ヒロインってどんな感じなんでしょう」


「今までにない新鮮なものがいいね」


「とりあえず一人称『わっち』ってのはどうだろうか」


「(真剣な顔で)新しいですね、それ」


「思いっきり聞いたことありますが」


「語尾に『かな、かな？』」


「実はオタクなのを隠している」


「二輪車(空を飛ばない)で旅をしていて、戦うときは髪と目が紅くなる」


「10万冊の魔導書が頭に入っている」


「未来の世界からやってきた天使ってことでいいんじゃないですか？」


「17歳女子高生兼作家兼主婦って新しいよな、あと好物はビール」


「…主人公はどんな感じなんです？」


「とりあえず全裸？」


「何がとりあえずなのか分かりませんが、まずないと思いますよ」


「あるにはありますよ？不幸体質で全てを否定する右手を持っているとかどうです？」


「普通の平凡な人っていうのは選択肢にないんですか？」


「平凡な普通の少年。あと全裸」


「普通の全裸。そして不幸」


「全裸から離れてください！」


「最後まで主人公の名前が分からないとか斬新じゃないですか？」


「今思いついたんだが、主人公がヒロインの使い魔で武器を持つと左手のルーンが輝いて強くなるっていうのは良いんじゃないか？」


「主人公＝バカでどう？」


「すごくバカががいいと思います」


「もういっそあの高い知能と運動能力を兼ね備えた変態(※)っていう手もあるな」

※某クロニクルの主人公

「世界観とか、ストーリーとかはどうします？」


「世界の崩壊を防ぐため10個の異世界と交渉をする」


「歩いていけない隣の世界からやってくる敵を倒す」


「とりあえず戦闘シーンは必須なんですか？」


「ああ、主人公が自然に死ねるしな」


「殺すんですか、主人公」


「だって一冊で終わりだろ？最後に人死んだ方が良い話っぽくならね？」


「あなた滅茶苦茶にもほどがありますよ」


「で、主役達はどこかの学校に通ってるわけですね？」


「そういうのが自然な流れだな」


「超能力者を育成する学校とかどうですか？」


「ビアトリス制御を学ぶ学校っていうのもいいと思うよ」


「もういっそ超豪華な金持ちの学園とか」


「…で、それでどんなお話が展開されるのでしょうか？」


「とんとん拍子で話を進めて最終的には『一万のシャナを三百のキノが迎え撃つ』感じになる」


「ごめんなさい。意味が分かりません。というか遂に版権名出しましたね？」


「まあどんな風にしようと最終的には自分たちで買えば、どんなことしてもいいと思うよ」







根も葉もねえ